【2024年10月後半】半導体・電子部品業界NEWSピックアップ
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2024年10月後半では、共同開発と新製品の発表や、財務報告が多く見受けられます。また、規制や国際動向など業界に大きく関わるニュースもありました。
本記事では、業界の最新動向や注目すべきニュースをピックアップしております。最新トレンドを確認できるため、今後のビジネスにぜひお役立てください。
それでは、2024年10月後半の半導体・電子部品業界ニュースをご紹介します。
【10月後半】半導体業界NEWS
10月31日
・ロームは、ハイレゾソリューション音源の再生に適した32bit D/AコンバータICを開発し、評価ボートと併せて販売を開始したと発表。
・サムスンが2024年7~9月期の決算を発表。事業別の半導体部門では営業利益が3兆8600億ウォン(約4200億円)の黒字になった。(前年同期3兆7500億ウォンの赤字)。半導体メモリーの市場回復が寄与した。
・ルネサスエレクトロニクスが2024年1~9月期の連結決算を発表。純利益が2002億円(前年同期比26%減)で、売上高は1兆558億円(前年同期比5%減)、営業利益は2047億円(前年同期比36%減)となった。産業機器向けは在庫整理に時間を有して需要が落ち込んだ。
・半導体製造装置の保守などを手掛けるTMHは東京証券取引所のグロース市場と福岡証券取引所のQボードから新規上場承認を受けたと発表。12月4日に上場予定。
・キャノンは監視カメラなどに使う近赤外線域での感度が従来より2.4倍高めた画像センサーの新製品を発表。
・レーザーテックが2024年7~9月期の連結決算を発表。純利益89億円(前年同期比16%増)、売上高は367億円(前年同期比22%減)、営業利益は159億円(前年同期比55%増)。マスク検査装置などの販売が減少したが、EUV露光装置向けのフォトマスク検査装置の初回ロット出荷が一巡し、利益率が改善。
・イビデンは、2024年4~9月期の決算を発表。純利益が205億円(前年同期比15%増)、売上高1815億円(前年同期比3%減)、セラミック事業が為替の円安効果もあり増益を確保。
・ニコンは2024年4~9月期の連結決算を発表。純利益が25億円(前年同期比74%減)従来予想の70億円から大きく下回った。また、2025年3月期の連結純利益が160億との見通しを下方修正した。(従来予想300億円)
・マクセルは2024年4~9月期の連結決算を発表。純利益が30億円(前年同期比37%減)、売上高が631億円(前年同期比4%減)、営業利益が41億円(前年同期比8%減)。また、2025年3月期の連結売上高が1260億円の見通しに下方修正した(従来予想1280億円)。
・HOYAが2024年4~9月期の連結決算を発表。純利益が1000億円(前年同期比16.9%増)に。
・SCREENホールディングスは、2024年4~9月期の連結決算を発表。純利益は388億円(47.4%増)、売上高は2773億円(24.2%増)、営業利益は582億円(51.1%)となった。また、2025年3月期の純利益は800億円(前期比13%増)に上方修正した。
10月30日
・ローム・アポロと久留米工業大学は、自動車や半導体人材の育成に向けた連携協定を締結した。
・大同特殊鋼は24年4~9月期の決算を発表。売上高が2834憶(前年同期比1%減)、純利益121億円(前年同期比3%増)鉄スクラップ価格が落ち着いた影響で利益を確保した。
また、2025年3月期の連結純利益は280億円(従来予想から50億円下方修正)とした。
・FDKは、2024年4~9月期の連結決算を発表。売上高が326億円(前年同期比8%増)、最終損益は3億5200万円の黒字(前年同期比3500万円の赤字)。
・エンビプロ・ホールディングスは、使用済みリチウムイオン電池の回収から再資源化までの履歴を追跡する実証実験を始めたと発表。リサイクル分野でのトレーサビリティーの確立を目指す。
・資金難に陥っているノースボルトを巡って、ボルボ・カーは両社が折半出資する子会社の所有権を完全取得すると発表。
・メディアテックが2024年7~9月期の決算を発表。純利益は253億台湾ドル(前年同期比37%増)、売上高は1318億台湾ドル(前年同期比20%増)になった。スマホ向けの需要が緩やかに回復。
・自動運転技術のスタートアップTuring(チューリング)は、完全自動運転開発のための専用計算基盤を公開。NTTドコモのグループ企業が構築を支援。同計算基盤による自動運転モデルTD-1を開発し、走行試験を開始を発表。
10月29日
・デンソーはアメリカの半導体設計スタートアップのクアドリックと、車に搭載する人工知能(AI)向けの半導体を共同開発すると発表。
・シャープが12月上旬にスマートフォンを発売すると発表。5,030万画素のライカカメラ監修の標準・広角・望遠カメラを搭載。
・SMKは24年4月~9月期の連携決算を発表。売上高236億円(前年同期比2%増)、最終損益は2億8700万円の赤字(前年同期は10億円の黒字)になっと。
・パナソニックサイクルテックとカワサキモータースは、モビリティー開発で協業する事に合意したと発表。
・キーエンスが2024年4月~9月期の連結決算を発表。純利益は1897億円(前年同期比6%増)、売上高は5,155億(前年同期比10%増)となった。アメリカでのファクトリーオートメーション機器の需要が伸び、4~9月期としては、2年ぶりに過去最高を更新した。
・富士フィルムは、最先端の半導体製造で使われるフォトレジストと現像液の販売を開始したと発表。
・アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が2024年7月~9月決算を発表。売上高が68億1900万ドル(前年同期比18%増)、純利益が7億7100万ドルで2.6倍となった。
・ニーズウェルはティアンドエスと業務提携契約を締結した。九州地区での半導体ビジネスに関するシステムインテグレーションを協業領域とした。開発ノウハウとITリソース活用によってシナジーを生み出す狙い。
10月28日
・田中研究所が2024年4月~9月期の単独決算を発表。利益が10億円(前年同期比25%減)、売上高は187億円(24%減)となり、販売数量は前年同期比12%減。
・マクニカホールディングスは、2025年3月期の予測を発表。連結純利益が300億円(前期比38%減)で、従来予想より120億円下振れに。売上高は1兆400億円(600億円下方修正)営業利益は、445億円(195億円下方修正)を予想。中国市場の産業機器向け需要の落ち込みが影響。
・インテルは、中国四川省にある半導体後工程拠点の拡張を発表。
・出光興産は2027年~2028年の全固体リチウムイオン二次電池の実用化を目標に、材料となる固体電解質の大型パイロット装置の基本設計を開始したと発表。
・日東電工が2024年4~9月期の連結決算を発表。純利益が799億円(前年同期比81%増)、売上高は5217億円(16%増)、営業利益1092憶円(69%増)となった。データセンター向けの回路材料が好調。
・アメリカ政府は、半導体・人工知能(AI)・量子コンピューティングでアメリカ企業やアメリカ人が中国に投資する事を制限する規制を2025年1月から発効すると発表。
・ベトナムのビングループは、スタートアップを投資対象とするファンドを立ち上げたと発表。運用資産は約230億円で、人工知能(AI)や半導体分野で投資先を探す。
10月25日
・エヌビディアがインド財閥大手リライアンス・インダストリーズなどに人工知能(AI)半導体を供給すると表明。
10月24日
・KOAは、2025年3月期の連結純利益が8000万円(前期比97%減)になる見込みと発表。従来予想から7億➁000万円の下方修正。
・ヤマダホールディングスはテスラの家庭用蓄電池「パワーウォール」の販売を始めたと発表。全国規模の家電量販店での販売は初。販売価格は工事費込みで208万7800円となっている。
・三菱電機は画角を従来の2倍以上に拡大した赤外線センサーを開発したと発表。2025年1月から出荷を予定しており、既存品と比べ設置台数や設置費用を抑えられる。
・ルネサスエレクトロニクスとインテルは、電源ICを共同開発し、量産を開始したと発表。インテルが9月に発表した人工知能(AI)仕様に適したパソコン向け半導体「Core Ultra 200Vプロセッサー」に対応する。
・湖北工業は、衛星間光通信ネットワークサービスを手掛けるスタートアップのワープスペースに出資すると発表。出資額は約3億円で11月上旬に出資を完了する予定。
・未来工業が2024年4~9月期の連結決算を発表。純利益は23億(前年同期比6%増)で4~9月期としては過去最高。売上高は223億円(前年同期比6%増)平均15%程度の製品価格の引き上げをおこなった効果がでたとしている。
・SCREENホールディングスは、半導体製造装置を生産している彦根事業所の工業用水を一元管理する専用ソフトウェアを導入すると発表。工場全体の水の流れを可視化し、どの工程でどれだけの水が使われているかや、排水に含まれる薬液の種類など細かく把握が可能。
・EUの最高裁判所にあたる欧州司法裁判所はEU競争法(日本の独占禁止法に相当)に違反したとしてインテルに科した制裁金10億6千万ユーロ(約1700億円)を無効とする判断を下した。
・SKハイニックスが2024年7~9月期の連結決算を発表。営業利益は7兆300億ウォン(前年は1兆7920億ウォンの赤字)と黒字転換に。生成AI向けの高性能半導体の需要が強いとの事で、売上高は、17兆⑤731億ウォン(前年同期比94%)になった。
・CATLはプラグインハイブリッド車向けの新型電池を発表。航続距離は最長400キロで、280キロ走行分の充電を10分で完了が可能。
10月23日
・東レは光と電気を相互に変換する光半導体をシリコンの基板上に高速で実装する技術を開発したと発表。2028年頃の実用化を目指す。
・大分県商工会議所連合会は、台湾のトップ企業100社の大半が加盟する「三三企業交流会」と「台日商務交流協進会」の2つの経済団体と業務協力の覚書を結んだ。半導体産業のサプライチェーンやサイエンスパークの建設構想について3つの用地を検討していると大分県側から説明があったとの事。
・ジャパンディスプレイ(JDI)は、中国地方政府などと進めていた有機ELパネルの工場建設に向けた協議を中断したと発表。
・TSMCは声明で、ファーウェイとの取引を巡り、「2020年9月中旬以降、出荷を停止しているとコメント。アメリカの輸出規制の遵守を強調した。
・ニデックは2024年4~9月期の連結決算を発表。営業利益は1210憶円(前年同期比5%増)、売上高は1兆2938憶円(前年同期比12%増)、純利益は755億円(前年同期比29%減)。
10月22日
・次世代カーボン素材の東北大発のスタートアップ3DC、はリチウムイオン電池向けの「シリコン系負極材料」を高品質で製造するべく、愛知工業大学の糸井准教授、岐阜大学の西田教授とそれぞれ共同研究契約を結んだ。
・日本航空電子工業は、欧州の規格に対応した電気自動車(EV)向けの急速充放電用のコネクターを開発し、販売を開始したと発表。
・日本電気硝子は、ガラスメーカー向けに製造を支援するサービスを開始すると発表。設備の提供や製造ラインの設計などを手掛ける。
・ニコンは、半導体を最終製品に組み立てる後工程向けの露光装置を2026年中に発売すると発表。フォトマスクを使わない方式で、ニコンが後工程向けに露光装置を手掛けるのは初。
・バイデン政権は、アメリカ国内での半導体製造に対する税優遇策の最終案を公表した。投資額の25%について税額控除になるとの事。太陽光パネル材料の生産も勢優遇の対象にし、国内生産を促す形に。
・ソフトバンクグループ傘下の半導体設計大手アームは、クアルコムに対し、半導体設計のライセンス契約を解消すると伝えたとこがわかった。
10月21日
・大阪ガスは電気自動車(EV)向け蓄電池の劣化具合を診断する技術の実証試験を月内に始めると発表。
・加賀東芝エレクトロニクスは、5月に完成したパワー半導体用ウエハーの製造工場で、太陽光発電施設が稼働したと発表。二酸化炭素の削減量は年間約518トンを見込む。
10月18日
・サンケン電気は、石川サンケンの志賀工場を2026年4月末に閉鎖する。2024年1月の被災後、復旧活動を進めて全体的な生産を再開していたが、震災の影響評価の結果恒久的使用は困難との結論に至った。今後はグループ後工程における生産再編を行う予定。
・車載電池のCATLが、2024年7~9月期の決算は、純利益が約2800憶円(前年同期比26%増)。売上は12%減ったが管理費・研究開発費が減少し、増益を確保した。
10月17日
・大熊ダイヤモンドデバイスは、第三者割当増資10社と金融機関5社からの借り入れで約40億円を調達したと発表。ダイヤモンド半導体量産工場の建設と設備導入に充てる予定。
・台湾TSMCは2024年7~9月期の決算を発表。売上が約7596億台湾ドル(前年同期比39.0%増)、純利益は3252億台湾ドル(前年同期比54.2%増)で、売上・利益とも四半期ベースで過去最高に。
・日清紡マイクロデバイスとOKIは、共同でアナログICの3次元集積に成功したと発表。3次元アナログICは、日清紡マイクロデバイスの局所シールド技術とOKIのCFB技術を用いた技術で、2026年の量産化を目指す。
・京セラドキュメントソリューションズは、京セラが製造する積層セラミックチップコンデンサの生産工程で使用するPETフィルムを、複合機やプリンターの部品へアップサイクル技術を業界で初めて確立したと発表。
・東北大学発のスタートアップFOXは「酸化ガリウム」を用いたウエハーを量産すると発表。独自技術OCCC法で高純度で造れるようにする。4インチ基板から2028年には6インチ基板の量産技術を確立する予定。
・中国政府は、自動運転に関する国際会議を開いた。中国独自のサプライチェーンを整備する考えを示した。
10月16日
・TDKの山西哲司最高財務責任者(CFO)は2027年3月期までの3年間に戦略投資する事業の目安として、ROIC(投下資本利益率)が10%をこえる事業が主体となる見通しを示した。
・中国当局系団体の中国サイバーセキュリティー協会(CSAC)は、インテル製品は国家安全保障を脅かすとして、セキュリティーリスクを巡る審査を当局に建議したと発表。