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TSMCが2024年7~9月期決算を発表。純利益は予想を上回り過去最高に。

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公開日:2024.10.17

台湾の半導体大手、TSMC(台湾積体電路製造公司)が2024年7~9月期の決算を発表いたしました。世界的な半導体需要の高まりや技術革新の進展を背景に、売上高や純利益の動向、主要事業のパフォーマンス、そして今後の展望について解説いたしますね。

 

 

 

TSMCの第3四半期における売上高と純利益の概要

 

  2024年第3四半期 2023年第3四半期 前年同期比 2024年第2四半期 QoQ
売上高 759,692 546,733 39.0% 673,510 12.8%
純利益 439,345 296,643 48.1% 358,125 22.7%
営業収入 360,766 228,065 58.2% 286,556 25.9%
税引前利益 384,187 241,940 58.8% 306,311 25.4%
純利益 325,258 211,000 54.2% 247,845 31.2%
EPS(NET$) 12.54 8.14 54.2% 9.56 31.2%

(単位:百万台湾ドル)

 

2024年第3四半期におけるTSMCの売上高は前年同期比で39%、純利益は54.2%増加しました。

特に先端プロセス技術の需要が高まり、3nmおよび5nmチップの受注が増加したことが寄与しています。一方、第2四半期から比べて、売上より純利益の割合が増加し、製造効率の向上とコスト管理がうまくいっているのではないでしょうか。

上級副社長兼最高財務責任者ウェンデル・フアン氏は、「第3四半期の当社の事業は、業界をリードする当社の3nmおよび5nm技術に対するスマートフォンやAI関連の需要が堅調だったことに支えられました」と述べています。

 

 

主要事業のパフォーマンス

 

先端プロセス技術

TSMCの3nmおよび5nmプロセスは、スマートフォンや高性能コンピューティング分野での需要が引き続き拡大しています。特にApple(アップル)やNVIDIA(エヌビディア)などの主要顧客からの受注が堅調で、影響は大きいです。

 

自動車用半導体

自動車業界の電動化および自動運転技術の進展に伴い、自動車用半導体の需要も拡大しています。TSMCは自動車向けの特化型プロセスを強化し、主要自動車メーカーとの提携を深化させています。このセグメントは今後の成長エンジンとしても注目されています。

 

IoT分野

IoTデバイスでは、低消費電力かつ高性能な半導体の需要が増加しています。TSMCはIoT向けのカスタマイズプロセスを提供しています。特にスマートホームや産業用IoT分野でのシェア拡大が今後も見込まれています。

 

ウェハ売上

  比率
3ナノメートル 20%
5ナノメートル 32%
7ナノメートル 17%
最先端技術(7nm以上) 69%

 

最先端といわれる7ナノメートル以上のウェハが全体の売上の69%を占める結果に。

 

 

今後の予想

 

技術革新の継続

TSMCは引き続き最先端の半導体技術の開発に注力する様子です。3nmプロセスの商業化に加え、2nm技術の研究も進めており、さらなる性能向上とコスト削減を目指す予想。

 

グローバルな生産体制の強化

地政学的リスクに対応するため、生産拠点の多様化を進めています。アメリカやヨーロッパへの新規ファブの建設計画が進行中であり、グローバルな供給チェーンの強化を図っています。

 

予想数値

・売上:261~269億アメリカドル

・純利益率:57.0~59.0%

・営業利益率:46.5~48.5%

※1アメリカドル=32.0台湾ドルの為替レート前提

 

 

 

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