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バイデン政権、対中国ハイテク投資規制を確定

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公開日:2024.10.29

バイデン米政権は、米国個人および企業による中国の先端技術分野への投資を制限する最終規則を発表いたしました。この規制は2025年1月2日から施行され、半導体、量子コンピューティング、人工知能(AI)などの重要分野への投資に厳しい制限を課します。

 

 

規制の概要

禁止投資分野

先端半導体:米国の個人および企業が先進的な半導体技術を有する中国企業への投資を全面的に禁止。

軍事用途AI:軍事用途に特化したAI企業への投資を禁止。

 

通知義務

旧世代半導体:幅広い電子機器に使用される「レガシー半導体」技術を持つ中国企業への投資は、米政府への通知が義務付けられる。

その他のAIモデル:一定水準を超えるAIモデルへの投資も通知義務の対象となる可能性あり。

 

適用除外

上場証券や一部のリミテッド・パートナー(LP)投資、投資信託を通じた投資は規制対象外とされています。

 

 

規制の目的

アメリカの資本やノウハウが中国の軍事的優位性を高める技術開発を支援することを防止することを目的としています。米財務省のポール・ローゼン次官補(投資安全保障担当)は、「米国の投資が資本移動を伴い、懸念国の軍事力やサイバー能力の発展を支援してはならない」と強調しました。

 

 

背景

この規制は、既存の米中貿易制限を補完する形で設計されており、特に2023年のセキュリティー・新興技術センター(CSET)の報告書で指摘された投資パターンをターゲットにしています。2015年から2021年の間にアメリカ人が中国AI企業への世界的投資の17%に関与しており、その多くがベンチャーキャピタル段階の投資であったことが報告されています。

 

 

違反時の罰則

規則に違反した場合、民事上の責任が問われるだけでなく、刑事訴追される可能性があります。米国の個人および企業は中国の先端技術分野への投資に対してより慎重な姿勢を取ることが求められます。

 

 

まとめ

この規制発表は、米大統領選を目前に控えたバイデン政権の対中強硬姿勢の一環と見られており、民主党候補のハリス副大統領を後押しする狙いも指摘されていますね。中国はこの動きに強く反発しており、今後の米中対立の激化が懸念されています。

対中投資規制は、米国の国家安全保障を守るための重要な措置として位置づけられています。米中間の技術競争は一層激化することが予想されますね。グローバルなハイテク産業にも影響がでるのではないかと思います。

 

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