【2025年最新】半導体市場売上ランキング|2024年の世界半導体市場は21%成長、NVIDIAが売上高で初の世界首位に躍進
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2024年、半導体市場はAIブームで前年比21%成長|NVIDIAが売上高で初の世界1位に
世界的なAIブームを背景に、2024年のグローバル半導体市場は大きく成長しました。
アメリカの市場調査会社Gartner(ガートナー)が発表した最終調査結果によると、2024年の世界の半導体売上高は6,559億米ドル(約93兆6,678億円)に達し、前年比21%の増加となりました。
この数値は、2025年2月に発表された予備調査(約6,259億ドル)よりも約300億ドル上方修正されており、市場の勢いが当初の想定以上だったことが示されています。
NVIDIA、AI向けGPU需要で前年比120%超の成長|サムスン・インテルを抜き、初の世界1位に
最も注目すべきは、NVIDIA(エヌビディア)が初めて売上高で世界の半導体企業の首位に立った点です。
NVIDIAの2024年売上高は766億9200万ドルで、前年から120.1%の大幅成長を記録。前年3位から一気に1位へと飛躍しました。
背景には、データセンターのAIワークロード向けのdGPU(ディスクリートGPU)の需要爆発があります。生成AIや大規模言語モデルのインフラ整備に欠かせないNVIDIAの製品群が、世界中の企業から高い需要を集めました。
Samsungは2位を維持、Intelは成長鈍化で3位に後退
Samsung Electronics(サムスン電子)は、DRAMおよびNANDフラッシュの価格回復による収益改善が寄与し、前年比60.8%増の656億9700万ドルを記録しました。特に需給の不均衡によるメモリ価格の急反騰が大きな追い風となりましたが、HBM(高帯域幅メモリ)分野での遅れもあり、順位は2位に据え置かれました。
一方、Intel(インテル)は、AIプロセッシング分野での取り組みが競合に比べて後れを取り、2024年の売上成長はわずか0.8%にとどまりました。これにより、前年の1位から3位に転落しています。
SK hynixとMicronが急成長、HBMメモリでAI需要に対応
SK hynix(SKハイニックス)は前年比91.5%増の売上を記録し、441億ドルに到達。2023年の6位から4位へと浮上しました。同社の成長は、HBM(高帯域幅メモリ)を中心としたAIアプリケーション向けメモリの需要増加と価格上昇によるものと分析されています。
また、Micron Technology(マイクロン)も71.0%増の売上を達成し、トップ10に返り咲いています。
2024年 半導体企業 売上高ランキング(Gartner確定値)
2024年 順位 |
2023年 順位 |
企業名 |
2024年 売上高(百万米ドル) |
市場シェア |
2023年 売上高(百万米ドル) |
前年比成長率 |
1 | 3 | NVIDIA | 76,692 | 11.7% | 34,846 | 120.1% |
2 | 2 | Samsung Electronics | 65,697 | 10.0% | 40,868 | 60.8% |
3 | 1 | Intel | 49,804 | 7.6% | 49,427 | 0.8% |
4 | 6 | SK hynix | 44,186 | 6.7% | 23,077 | 91.5% |
5 | 4 | Qualcomm | 32,976 | 5.0% | 29,229 | 12.8% |
6 | 5 | Broadcom | 27,801 | 4.2% | 25,613 | 8.5% |
7 | 12 | Micron Technology | 27,619 | 4.2% | 16,153 | 71.0% |
8 | 7 | AMD | 24,127 | 3.7% | 22,307 | 8.2% |
9 | 8 | Apple | 20,510 | 3.1% | 18,052 | 13.6% |
10 | 13 | Media Tek | 15,934 | 2.4% | 13,451 | 18.5% |
- | - | その他 | 270,536 | 41.2% | 269,031 | 0.6% |
合計 | 655,882 | 100% | 542,054 | 21.0% |
※出所:Gartner(2025年4月発表、2024年実績)
AIが半導体市場の勢力図を塗り替える
今回のランキング結果は、AI技術の発展が半導体業界に大きな変革をもたらしていることを如実に示しています。
従来のx86系CPU中心の市場構造から、GPUや高帯域幅メモリといったAI対応半導体へのシフトが加速。今後もAIインフラ投資を背景に、NVIDIAやメモリメーカーの競争力が市場成長の鍵を握ると見られています。
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著者プロフィール
トナリズム株式会社 マーケター 坂下
半導体業界における最新の技術動向や市場トレンドをいち早くキャッチし、Webマーケティングを通じて業界関係者に向けた情報発信を行っている。サイト改善、コンテンツ制作、SEO施策を通じて、ユーザー数を前年同期比で1000%以上増加させ、コーポレートサイト経由のお問い合わせ数を2.8倍に拡大。業界動向の解説から基礎知識、製品紹介まで、半導体商社・メーカーならではの現場視点で、価値ある情報を発信中。