Rapid Thermal Anneal(RTA) / 高温短時間アニールとは?
- 半導体用語集
公開日:2024.07.16
半導体の製造過程で、シリコンウェハーに高速のイオンを打ち込みます。
高エネルギーの不純物がうちこまれると、Si結晶構造が崩れます。
ウェハーを加熱する事で、Siの結晶性を向上させる工程をアニール、イオン注入後のアニールを回復熱処理とよびます。
Rapid Thermal Anneal(RTA) / 高温短時間アニールとは?
RTA(Rapid Thermal Anneal)技術の概要
RTA(ラピッドサーマルアニール)は、半導体製造プロセスで使用される技術の一つで、高温短時間の熱処理によって材料特性を向上させる方法です。
イオン注入後の不純物の電気的活性化や結晶欠陥の除去などを迅速に行うために用いられます。
RTAは急速に加熱および冷却することで、効率的かつ精密なプロセス制御を可能にします。
Rapid Thermal Anneal(RTA) / 高温短時間アニールのメリット
短時間での処理
RTAは、数秒から数十秒の短時間で高温に達するため、処理時間が大幅に短縮されます。
生産効率が向上し、製造コストの削減が期待できます。
高精度な温度制御
精密な温度制御により、製品の品質が均一になります。
また温度分布が均一である為結晶欠損の発生を抑える事ができます。
欠陥の迅速な除去
RTAは高温短時間で実施するためイオン注入後に生じる結晶欠陥を迅速に除去し、不純物の活性化を促進します。
デバイスの電気的特性が向上し、性能が最適化されます。
半導体の熱処理は大きく分けて3種類
バッチ式熱処理装置
枚葉式熱処理装置
レーザーアニール装置
の、2種類に大きくわけられます。
高速熱処理のRTAは枚葉式熱処理に分類されます。
枚葉式熱処理は、ウェハーを一枚ずつ赤外線ランプで高速加熱する方式になります。