産業機器における空気ばね(エアースプリング)の役割とおすすめ空気ばねメーカー
- 空気ばね
空気ばねは、電車やバスなどによく使われておりますが、その優れた防振性能と高度な荷重適応性から、産業機器においても欠かせない部品として広く利用されています。工作機械や除振台、コンベアラインなど、振動を制御する必要があるあらゆる機器に対応可能です。
産業機器に空気ばね(air spring)を使用するメリット
1.振動抑制による精度向上
産業機器における振動は、製品の仕上がりや機械の耐久性に悪影響を及ぼします。空気ばねは、固有振動数を低く設定することで、微細な振動まで吸収可能です。たとえば、以下のような設備で効果を発揮します。
・工作機械:高精度加工の振動抑制に寄与。
・除振台:半導体製造装置や測定機器、電子顕微鏡、レーザー加工機の振動を最小化。
・コンベアシステム:振動の影響を抑え、製品搬送の安定性を向上。
2.高度な荷重対応
空気ばねは内部の圧力を調整することで、荷重や使用環境の変化に柔軟に対応可能です。そのため、重量の異なる製品を扱う産業機器や、多様な稼働条件を想定した機械にも最適です。
3.設備全体の寿命延長
振動を効果的に抑えることで、設備そのものの負荷を軽減。これにより、メンテナンスコストの削減や機器の長寿命化が実現します。
そもそも空気ばね(エアースプリング)とは?
空気ばねは、ゴム製のベローズやダイヤフラム内に空気を封入し、その内圧を調整することで振動や衝撃を吸収する技術です。特に鉄道車両や自動車、工業機器の分野で多く活用されており、乗り心地の向上や振動抑制に欠かせない要素となっています。
空気ばねの種類と構造・仕組み
空気ばねの種類としては大きく2つになります。ゴム膜と取り付け金具の形状によって異なります。
ローリングタイプ
上部取付金具(アッパービードプレート)、下部取付金具(ピストン)からなり、上下運動した際にゴムを巻き込みローリングするのが特徴です。
ベローズタイプ
上下を覆う面板または取付金具とベローズの谷の部分にはめられた中間のベルトリングで構成されている。
上下運動で圧縮時に受圧面積が増加し、伸長時減少する性質がある為ばね定数は比較的硬めとなります。
上下方向の伸縮に対してゴムに無理のない形のため、疲労せず耐久性にすぐれています。
一般的に普通の機械の寿命と同じとみなせるほど高い耐久性をもちます。
サイズがさまざまあり空気ばね1つで最大20トン以上を支える事ができるものもあります。
空気ばねの用途以外にもアクチュエータとしても使用される事があります。
空気ばね(エアースプリング)の特徴
・設計時にばねの高さ・荷重・ばね定数が各独立して選定できる。
(空気の容積の調整し、ばね定数を変更することができ、内圧によって荷重、ばねたわみが調整可能です。)
・荷重使用範囲を大きくとれる。
(空気ばねの内圧を変えることで負荷能力を変える事が可能)
・高周波振動を絶縁でき、防音効果も優れている。
・エア制御システムとの組み合わせによりさまざまな制御が可能。
・従来の空気圧シリンダーよりもリーズナブル
・傾斜に使用可能なので設計の幅が広がります。
おすすめの空気ばねメーカー
コンチテック・ジャパン株式会社
コンベヤベルト、ゴム・樹脂ホース、伝動ベルト、防振材、空気ばね、シート材などのサプライヤーとして世界的な地位を確立しており、世界各国に生産・販売拠点を置き、グローバルな供給体制が可能です。
産業機器や精密機器などに使えます。
・振動コンベア、・振動ふるい、コンクリートブロックマシン、コンプレッサー、真空ポンプ、高速プレス、業務用洗濯機、遠心分離機、コンクリート製品製造機械、液晶検査装置、露光装置、電子顕微鏡、三次元測定機、レーザー関連試験機
アクチュエーターとしての用途
車用ゲーム機、ロールの加圧力調整、ベルトの張力調整、クランプ、ジェットコースターブレーキ、クランプ、リフター
こんな方におすすめです。
1.空気圧シリンダーを使っている方
┗ピストンロッドを含まない為、設計時に高さを大幅に低減できます。
2.傾斜角のある製品を作りたい
┗約30°までの傾斜角に使用できるので、構造を簡単に設計できます。
3.コストをおさえたい方
┗従来の空気圧シリンダーよりリーズナブルです。また、長寿命でメンテンナンスが少ない為、ランニングコストもおさえられます。
トナリズムではコンテック・ジャパンの空気ばねを取り扱っております。
お気軽にお問い合わせください。