米大統領選・トランプ氏再選!日本の半導体産業への影響
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トランプ氏がアメリカ大統領選に勝ち、再選されたましたね。
大幅な関税の引き上げなど明言しており、貿易政策や国内製造業の強化など、これからの半導体業界にどのように影響するかを考察しますのでぜひご覧ください。
サプライチェーンの影響
トランプ氏の対中貿易政策は、関税の引き上げや輸出規制の強化を含む厳しい措置が特徴です。公約にも掲げており中国からの輸入品に関しては一律60%、その他の国からの輸入品に関し10~20%の関税をかけるとしています。
これにより、中国からの半導体輸入が減少し、アメリカ国内での半導体製造が促進される可能性があります。しかし、これに伴うコスト増加や供給チェーンの混乱も懸念されます。
また、アメリカ自体が世界の貿易システムと切り離し、輸入・輸出量を大幅に減らすことになりかねません。
アメリカの商務省によると最先端半導体の約92%が台湾で生産されていて、アメリカでも大半が台湾の輸入とみられています。アメリカ国内の最先端技術を扱うNVIDIAやデータセンター市場に大きな影響をうけると予想されます。
また、日本にとっても半導体検査装置や材料の輸出に対する規制が厳しくなるのはアメリカ市場において影響が大きいです。
アメリカ国内製造業の強化
トランプ氏は、アメリカ国内の製造業を強化するための政策を推進しています。税制優遇措置や補助金の提供が含まれ、半導体製造業者にとっては大きなメリットとなります。特に、インテルやマイクロンなどの大手企業が恩恵を受ける可能性があります。
バイデン政権が成立したCHIPS・科学法の見直しも考えられます。補助金や税額控除だけではなく関税によって半導体工場の建設を促すべきとの主張もあります。
新たな工場の建設や、施設の拡張により多くの雇用機会がうまれ、地域経済の活性化を目的に進めるという事でしょう。
補助金を念頭にTSMCやIntelがアメリカ工場を建設中で、CHIPS・科学法の改定と合わせて注目です。特に外国企業への投資規制を強化する傾向のあるトランプ氏ですので、投資の減少などの可能性があります。
このように不確定要素が多い中、影響度が高いので半導体メーカーの調達戦略が大きく見直される事になりそうです。
国際協力・技術革新
中国との技術競争がさらに激化する可能性があります。アメリカ政府は、中国企業への制裁や輸出規制を強化し、日本企業に対しても同様の圧力をかけることで、半導体産業におけるアメリカの優位性を確立しようとする動きが懸念されます。
まとめ
関税の引き上げと国内製造業の強化の両方がうまくいかないと、関税をかけた半導体チップを輸入し、アメリカの製品に組み込み、完成品が高くなる。他国との競争力が落ちるという可能性もはらんでいますよね。
日本企業としては、アメリカ市場に依存しない多角化戦略や、先端技術の開発など競争力を維持・高めること、政府との連携を強化し、支援やサポートを活用する事で国際的な存在感をだしつづける必要がありますね。