セールスフォースとNVIDIA(エヌビディア)が提携:AIアシスタント共同開発
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アメリカの顧客情報管理ソフト(CRM)のセールスフォースは、NVIDIA(エヌビディア)と高度な生成人工知能(AI)の共同開発を提携したと発表した。
セールスフォースは、自立型AIエージェントを用いたプラットフォームの【エージェントフォース(Agentforce)】をNVIDIA(エヌビディア)のソフトウェア基盤を活かしたり、技術支援でより性能の高いAIを開発を目指す。また、AIをつかったアバターの開発を進め、営業やマーケティングなどサービスの質向上も進める。
Agentforceとは?
2024年9月13日に発表したSalesforceのプラットフォーム上で動作する自律型AIエージェントになります。このAIエージェントは、データをもとにして高度なタスクを処理する能力を持っており、従来のような単純なチャットボットとは一線をかくす進化を遂げています。マーケティングキャンペーンの最適化や顧客サービスの自動化、さらには複雑な意思決定のサポートまで、様々な業務を迅速かつ効率的に実行できるように設計されています。
Agentforceの特徴
一番のメリットはわずかな労力で高度なAIエージェントを導入できる点になります。これまでのAIシステムでは、多くの時間・技術が必要になりましたが、Agentforceはそのプロセスを簡素化し、ノーコードでAIエージェントを構築できるツールを提供します。企業としては技術的な負担を軽減し、迅速に成果を出すことが可能になります。
ユースケース
顧客サービスの最適化
Agentforceは、顧客からの問い合わせに自動で対応し、従業員は対応すべき複雑なタスクに集中できるようなります。例えば、Wileyでは、Agentforceを日常的に利用することで、問い合わせ解決率が40%以上向上し、従業員の負担が大幅に軽減された実績があります。
セールスの支援
AIエージェントは見込み顧客を自動で特定し、フォローアップやミーティング設定なども自動化。営業担当者は重要な顧客に集中でき、営業活動の効率が向上します。
マーケティングキャンペーンの最適化
マーケティングキャンペーンのライフサイクル全体を自動化し、AIを活用してキャンペーンの分析やコンテンツ生成を行います。
技術の進化:AIの第3の波
Salesforceの会長兼CEOであるマーク・ベニオフ氏は、Agentforceを「AIの第3の波」と位置づけています。従来のAI技術が提供していた機能を超えて、より正確で、ハルシネーションが少なく、信頼性の高いソリューションが提供できるとされています。あらゆるワークフローにAIをシームレスに統合し、顧客体験を向上させるために設計されています。
特に注目すべきは、「Atlas推論エンジン」と呼ばれる新しいAIエンジンです。このエンジンは、人間のように考え、行動計画を立て、迅速に対応する能力を持っています。Agentforceは自律的にビジネスの意思決定を行い、リアルタイムで適応することが可能になります。