日本車メーカーが車載半導体の安定調達へ連携強化
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半導体不足や国際情勢の不安定化を背景に、トヨタ自動車などの日本の自動車メーカーと、国内外の半導体メーカーが連携し、車載半導体に関する情報を共有する新たな仕組みを構築する動きが進んでいます。
今回の取り組みでは、半導体の供給リスクを事前に把握し、不測の事態が発生した際にも迅速に対応できる体制を整えることを目的としているようです。
車載半導体の情報共有の仕組とは
検討されている仕組みでは、自動車メーカーと半導体メーカーが、車載半導体に関する情報を相互に共有します。対象となるのは、使用している半導体の種類や製造拠点、生産国、特定地域への依存度などです。
従来はサプライチェーンの全体像が見えにくく、問題が起きてから対応せざるを得ないケースも少なくありませんでしたが、今回の取り組みにより、半導体がどこで生産されているのかを把握しやすく、供給途絶のリスクが顕在化した場合でも、代替調達先を迅速に検討できるようになります。
経済的威圧や自然災害への備え
国際情勢の変化による輸出規制や経済的圧力、地震などの自然災害によって、特定地域の半導体供給が途絶するリスクがあり、地政学リスクや自然災害への警戒感の高まりが背景としてあります。
自動車産業では、たった一つの半導体が不足するだけでも生産ライン全体が停止する可能性があるため、情報共有を進めることで、影響範囲を早期に把握し、生産計画への影響を最小限に抑えることが期待されています。
自動車サプライチェーンの課題
自動車産業は、世界的に見ても非常に巨大で複雑なサプライチェーンを形成しています。車載半導体だけでも、マイコン、パワー半導体、センサー、通信関連ICなど多くの種類が存在し、それぞれ異なるメーカーや地域で生産されています。
この複雑さが、半導体不足時の対応を難しくしてきました。今回の取り組みは、サプライチェーンを可視化し、構造的な課題に対応するための重要な一歩といえるでしょう。
中国メーカーは不参加だが調達の大部分をカバー
今回の情報共有の枠組みには、中国の半導体メーカーは参加しない見通しです。ただし、日本の自動車メーカーが調達する車載半導体のうち、およそ8割から9割程度は網羅できるとされています。日本、米国、欧州を中心としたサプライチェーンを重視する姿勢を示しており、経済安全保障の観点からも注目されています。
車載半導体は安定供給が最優先課題に
自動運転や電動化の進展により、車載半導体の需要は今後も拡大していく見通しです。一方で、供給が不安定であれば自動車生産そのものが大きな影響を受けます。
今回の情報共有の取り組みは、半導体不足の再発防止や地政学リスクへの対応を目的としたものであり、日本の自動車産業全体の競争力を維持するための重要な施策といえますね。
まとめ
日本の自動車メーカーと半導体メーカーが連携し、車載半導体の安定調達に向けた情報共有を進めています。サプライチェーンの可視化によって、地政学リスクや災害リスクへの対応力を高める狙いがあります。
調達ルートの透明化が進むことで、代替調達や複線化のニーズの高まり、調達戦略やリスク管理を支援する役割がより重要になりますね。
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