【2026年1月前半】半導体・電子部品業界NEWSピックアップ
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2025年1月前半の半導体業界では、世界大手の好調な決算や過去最大規模の設備投資計画、各国の政策動向など、今後の市場を左右するニュースが相次ぎました。TSMCやサムスン電子、エヌビディアをはじめとするグローバル企業の動きに加え、日本企業による技術開発・投資、サプライチェーン再構築の動きも目立っています。
本記事では、業界の最新動向や注目すべきニュースをピックアップしております。最新トレンドを確認できるため、今後のビジネスにぜひお役立てください。
それでは、2026年1月上旬の半導体・電子部品業界ニュースをご紹介します。
【1月前半】半導体業界NEWS
1月15日
・TSMCが2025年10〜12月期決算を発表。売上高が前年同期比20.5%増の1兆460億台湾ドル(約5兆2000億円)、純利益は35%増の5057億台湾ドルに。エヌビディアなどに供給する人工知能(AI)向けの先端半導体の販売拡大がけん引。
・日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、日本製半導体製造装置の販売額が2026年度に前年度比12%増の5兆5004億円になるとの予測を発表。前年度超えは3年連続で、初めて5兆円を突破を予測。
・アルプスアルパインが、2028年3月期までに有利子負債で最大300億円程度を調達し、磁気センサーや車載向けソフトの開発などに充てる。今後3年間で2450億円の成長投資を見込む。
・TSMCは、2026年の設備投資を過去最高の最大約9兆円とする計画を発表。
・アメリカのトランプ政権は、エヌビディアが台湾で製造した「H200」などを念頭に、一部の先端半導体に対する25%の追加関税を発動。中国への再輸出分などに課税する代わりに、対中輸出を条件付きで認める。
・米調査会社IDCは、2025年の中国のスマートフォンの出荷台数で通信機器大手、ファーウェイが5年ぶりの首位になったと発表。
1月14日
・JFEスチールは、造粒物をリアルタイムに計測できるセンサーを開発。計測結果をもとに操業条件を即時調整することで造粒物の大きさがばらつくのを抑える効果や、高炉の安定操業に。西日本製鉄所福山地区の焼結工場に導入予定。
・デクセリアルズは、リチウムイオン電池向けで世界最薄のヒューズを開発。火災事故などを防ぐ部品であるヒューズの生産に力を入れる。
・旭化成エレクトロニクスは、スウェーデン子会社のセンスエアが新型の二酸化炭素センサーを開発してサンプル提供を始めたと発表。従来品より体積比で約25%に小型化し、リフロー表面実装に対応。2026年内で量産予定。
・ジーエス・ユアサコーポレーションは、本社工場敷地内に新たな研究開発拠点を設ける。技術者を約300人配置して、次世代電池や蓄電システムを開発予定。100億円超を投じて、2030年度の完成を目指す。
・九州電力は、アメリカで再生可能エネルギー事業を強化。子会社のキューデン・インターナショナルを通じてテキサス州で蓄電池事業に参入するほか、ペンシルベニア州で太陽光発電プロジェクトも取得することをそれぞれ発表。
・アメリカのアムコー・テクノロジーが函館工場を閉鎖することが分かった。2027年12月までに閉鎖し、九州の既存工場への集約を進める見込み。
・三菱電機は、電気自動車(EV)の駆動モーター用の高効率パワー半導体の用途を広げた新製品を発表。高性能なSiC製パワー半導体チップで、再生可能エネルギー用電源システムや産業用ロボット、EVの充電装置などの用途に対応。21日からサンプル出荷を始める予定。
・マクセルフロンティアは、電子部品や金属部品の出荷検査をする機器を発売したと発表。人工知能(AI)による画像検査の技術を使って、複数の電子部品を一度に検査。照明を均一に部品にあてることで、従来は撮影しにくかった、光が反射しやすい金属部品も検査できるとの事だ。
・オキサイドが2025年3~11月期連結決算を発表。最終損益が3億1300万円の赤字(前年同期は29億円の赤字)、売上高は前年同期比11%増の63億円。単体の業績は堅調だが、23年に買収したイスラエルの子会社ライコルの赤字が連結業績の重荷に。
・SKハイニックスは、韓国国内で半導体の先端パッケージングの新工場を建設すると発表。投資額は19兆ウォン(約2兆円)。人工知能(AI)の駆動に必要な「広帯域メモリー(HBM)」の需要増に対応。
・アメリカのオープンAIは、セレブラス・システムズから大型チップを調達する契約を結んだと発表。今後3年間の購入総額は100億ドル(約1兆5900億円)超となるとの事だ。「Chat(チャット)GPT」の応答を速める。
1月13日
・コマツは、電動ミニショベルの新製品「PC30MRE-6」を発売。従来機種と同じ作業範囲を保ちながら、搭載するリチウムイオン電池を小型化することで車体後方をコンパクトで軽量化に成功。都市部の狭い場所や障害物のある場所でも作業しやすく、輸送車への積載も簡易に。
・熊本県の開新高校を運営する開新学園は台湾の台中にある静宜大学と語学研修をめぐり連携協定を結んだ。台湾語や英語の実践的な能力を持つ人材を育成する予定。開新学園はTSMCの熊本寝室を受けて台湾の明新科技大学と連携して半導体人材の育成も進めている。
・宮崎市は、2月9日に横浜市で半導体セミナーを開催すると発表。横浜市に集積する半導体企業の研究施設と交流を図り、宮崎市への企業誘致や市内企業との取引拡大につなげる見込み。セミナーは横浜市の京セラみなとみらいリサーチセンターで開催予定。
・TDKは、人工知能(AI)グラス向けの電子部品やソフトウエアを取り扱う新事業「TDK AIsight(エーアイサイト)」を立ち上げると発表。専用の半導体やセンサー、カメラなどの電子部品に加え、アルゴリズムを開発し販売する予定。
・日本ケミコンは、自社で製造するアルミ電解コンデンサーなどの電子部品の取引をめぐる訴訟で、台湾の競争当局である台湾公平交易委員会と和解したと発表。同社は当局に制裁金を支払っていたが、今回の和解により3億4573万台湾ドル(約17億円)の返金を受けるとの事だ。
日本ケミコンは自社のコンデンサーについて価格カルテルが結ばれたとして、台湾の競争法違反に基づき合計で15億7150万台湾ドル(約79億円)の制裁金を支払っていた。その後、当局に対して行政処分の取り消し訴訟を提起していた。
・韓国のSKハイニックスは、韓国国内で半導体の先端パッケージングの新工場を建設すると発表。投資額は19兆ウォン(約2兆円)で、広帯域メモリー(HBM)の需要増に備える。
・金沢工業大学は、アメリカのエヌビディアの日本法人と2月に学術連携協定を結ぶと発表。人工知能(AI)を活用した高度情報技術者の育成のほか、産学連携による教育や研究の推進を目指す。2月3日に金沢工大で協定の調印式を開く予定で、共同研究も進めるとしている。
1月10日
・日産自動車が出資するAESCは、2026年にアメリカで再生可能エネルギーなど向けの定置型蓄電池の生産能力の倍増を見込む。世界的な電気自動車(EV)需要の伸びの鈍化で車載電池の収益性が悪化している代わりに需要が堅調な再生エネ向け電池の生産を伸ばし、当面の事業の柱にする。
・タイの産業誘致政策を担うタイ投資委員会(BOI)は、半導体産業の拡大を目指す国家戦略を発表。2050年までに2.5兆バーツ(約12兆円)を超える投資誘致を計画し、設備投資や研究開発を促す。23万人の熟練労働者を育て、半導体のエコシステムを構築する予定だ。
・太陽誘電は自動車の先進運転支援システム(ADAS)やエンジンの制御装置に使うインダクターの新製品を発売。セ氏165度までの高温に対応し、従来品から体積を半減させた。
・テクノスは鳥取市に新工場を設ける。高精度で加工できる複合加工機などを備え、半導体や航空宇宙分野といった先端産業の取引先を開拓。2030年10月期に新工場だけで約24億円の売り上げを目指す。
・ホンダは自動車向けの半導体の分散調達を始める。ロームなど国内外の複数社からの調達にめどがたったとの事だ。量産車に1月中旬ごろから順次搭載。中国企業傘下のネクスペリアが半導体の一時出荷を停止し、北米や中国で生産停止に追い込まれたこともあり、サプライチェーンを再構築し、中国の依存度を下げる狙いだ。
1月9日
・アメリカのエヌビディアが新型の人工知能(AI)半導体「ルービン」の量産を開始。
・トレックス・セミコンダクターは、ファクトリーオートメーション(FA)機器や家電製品用に電圧制御用の半導体を開発したと発表し、量産を始めた。工場の自動化でモーターの搭載数が増える中、従来より高い電圧に耐えられる製品を開発した。
・東京科学大学と連携協定を結ぶベンチャーキャピタル(VC)のみらい創造インベストメンツは、脱炭素やディープテック(先端技術)のスタートアップに特化して投資するファンドを立ち上げたと発表。東京都から出資を受け、最大80億円規模を目指す。
・安川電機が2025年3〜11月期の連結決算を発表。、純利益が前年同期比44%減の255億円、売上収益は微増の3952億円に。前年同期に計上した持ち分法適用関連会社の株式譲渡益などの反動が出たかたちとなった。トランプ政権の追加関税の影響で日本や欧米の自動車関連が軟調に推移し、純利益は事前の市場予想に届かず。
・芝浦電子は、13日付で上場廃止になると発表。台湾のヤゲオの完全子会社となり、25年2月にヤゲオが芝浦電子に対する同意なきTOB(株式公開買い付け)を発表してから、約1年にわたる買収劇が終わりを迎えた。
1月8日
・韓国サムスン電子が2025年10〜12月期の連結決算速報値を発表。営業利益が前年同期比3.1倍の20兆ウォン(約2兆2000億円)、売上高23%増の93兆ウォン。いずれも過去最高。生成AI(人工知能)への活況な投資で半導体価格が上昇したことが寄与。
・住友金属鉱山は、車載用電池の材料である「正極材」を研究開発する電池研究所で新棟が完成したと発表。次世代電池材料のうち全固体電池向けの正極材や生産プロセスの開発を加速するため、中規模の実証試験ができるパイロット設備を導入予定。
・古河電気工業は、人工知能(AI)データセンター内で使う通信機器向けの光源部品「DFBレーザダイオードチップ」の製造工場をタイと岩手県で新設予定。投資額は380億円。2028年の生産能力を25年度比で5倍以上を計画。
・中国当局が近く米エヌビディアの人工知能(AI)半導体「H200」の輸入を一部認める方針であることが明らかになった。アメリカのブルームバーグ通信が、3月末までにも認可する方針と報じた。
1月7日
・中国通信機器大手のファーウェイ出身の技術者が日本で設立した、応用技術研究院は韓国のサムスン電子系商社などから約13億円を集めた。
・DICは、人工知能(AI)ロボットを手掛けるスタートアップのアールティに出資したと発表。DICの素材技術や加工・プロセス技術とRTのAIロボ技術を組み合わせ、インフラや製造・物流現場向けのロボット開発やサービスの高度化に向けた協業を検討予定。
・ジャパン・インダストリアル・ソリューションズが、日本ケミコンの株式を取得。関東財務局に提出した大量保有報告書によると、保有割合はゼロから7.17%に。
・三井金属が通信インフラ向け材料の生産や販売を広げる。AI通信インフラ用の特殊銅箔について2030年度の利益を25年度比約2倍にする計画を明らかに。高速・大容量で情報をやりとりするデータセンターやサーバーなどで引き合いが強く、今後の増産や性能向上を利益倍増につなげる。
・信越化学工業は、「後工程」で、コスト低減や生産効率化が可能な装置や材料を2027年から提供を予定。信越化学工業は、半導体の「前工程」で使う基板材料のシリコンウエハーで世界シェア首位で、今後人工知能(AI)需要の拡大をにらんで後工程の事業にも注力し、事業の裾野を広げる。
・セーレンは、傘下の半導体加工会社、セーレンアドバンストマテリアルズの工場増設に向けた地鎮祭を開催。同社の本社工場に隣接するスペースに新工場を建てる。2027年5月の完成予定。
1月6日
・ルネサスエレクトロニクスは、先進運転支援システム(ADAS)向け半導体チップを評価するための基板の提供を開始。回路線幅は先端の3ナノメートル。ホンダ、ドイツのボッシュ、ZFにチップのサンプル品を提供したとの事だ。
・SUMCOが、人工知能(AI)を使った歩留まり(良品率)の向上に投資。工場内の稼働データを集めてAIで分析し、不良品の判定に限らず原因究明もする事に。生産の早期立ち上げやコスト競争力の強化につなげ、ウエハーの需要増に応える。
・TDKはスマートフォン向け電池の次世代品の量産を2026年度前半に始めるとの事だ。負極にシリコンを使うリチウムイオン電池の最新世代で、より多くの電気をためられる。
・アメリカのフォード・モーターは、2025年10〜12月期のアメリカでの電気自動車(EV)販売台数が前年同期比52%減の1万4513台だったと発表。ゼネラル・モーターズ(GM)も同期間のアメリカEV販売が43%減少に。トランプ米政権によるEV購入の税額控除廃止に伴う需要減が背景。
・アメリカのxAI(エックスエーアイ)は、新たに200億ドル(約3兆1000億円)を調達したと発表。半導体大手エヌビディアなどが出資した。調達した資金は主にAIの性能を高めるためのデータセンター投資に充てる予定。
1月5日
・旭化成は名古屋大学との共同研究グループで次世代の半導体トランジスタを開発したと発表。電気の流れを制御する素子「高電子移動度トランジスタ(HEMT)」を窒化アルミニウム(AlN)の基板上につくる。窒化ガリウム(GaN)を活用するHEMTより性能を高め「第6世代移動通信システム(6G)」など向けに活用を見込む。
・村田製作所は人工知能(AI)サーバー向け電源モジュールの量産を2026年内に開始予定。1年半~2年間のプロジェクトで500億円の売上高を見込む。
・キヤノンは半導体の製造に使うフッ化クリプトン(KrF)露光装置の新機種を2026年初めにも発売を予定する。刷新は約14年ぶりに。
・タムラ製作所は、一部の傘下企業を含め約100人の希望退職を募集すると発表。対象は55歳以上で3月31日時点の勤続年数が3年以上の社員。2028年3月期を最終期とする中期経営計画の一環として、人員構成を見直す。タムラ製作所の25年3月期時点の従業員数は約900人で、今回の希望退職の人数は全従業員数の1割ほど。割増退職金および再就職の支援費用は26年3月期の連結決算に計上予定。
・中国ネット検索大手の百度(バイドゥ)は半導体事業を分離上場(スピンオフ)する計画を発表。半導体子会社の崑崙芯科技が1日付で香港取引所での新規株式公開(IPO)を申請。上場で開発資金を調達するとみられる。
・旭化成エレクトロニクスは動物の心拍数や呼吸数などを検知する技術の開発に成功した。機器をケージの外側に取り付けて計測するため動物への負担が軽減。6日からアメリカのラスベガスで開かれる世界最大のテクノロジー見本市「CES」で出展。
・TDKは「DC-DCコンバーター」の新製品を開発。基板に実装した状態で販売するため、顧客が基板設計や周辺部品の調達などをする必要がないとの事。
・中国のCATLが、船舶向けの電池や制御システムを開発し、内航船を中心に搭載実績は約900隻に。今後は遠洋船向けの技術も開発し海運会社などに売り込むことも見込んでいる。
・アメリカのエヌビディアは、生成AI(人工知能)を応用した自動運転技術の開発基盤「Alpamayo(アルパマヨ)」を発表。ウーバーテクノロジーズなどが同技術を採用して自動運転車を開発・活用する見込み。
・中国の家電大手のハイセンスは、バックライト部分に微細な発光ダイオード(LED)を敷き詰めた「ミニLEDテレビ」の新製品を発売すると発表。最上位モデルは搭載するLEDの色を3色から4色に増やすことで従来よりも映像の立体感を高めた。
1月2日
・米電気自動車(EV)のテスラが2025年の世界販売台数を発表。前年比8.6%減の163万6129台。中国のBYDがEVの年間販売でテスラを初めて上回り世界首位に。テスラは中国での競争激化に加え、トランプ米政権が米国でEVの購入補助を廃止したことで主力の米国販売も減った。