有機EL(OLED)・STN LCD・VFDの違いを比較! ディスプレイそれぞれの特徴は?
- 半導体用語集

ディスプレイ技術は、電子機器の表示品質やデザイン性を大きく左右する重要な要素です。中でも「有機EL(OLED)」「STN LCD」「VFD(蛍光表示管)」は、それぞれ異なる原理と構造を持ち、用途や求められる性能によって最適な選択肢が異なります。
本記事では、これら3つのディスプレイ方式の仕組みと主な特長をわかりやすく整理ししました。
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有機EL(OLED)・STN LCD・VFD それぞれの特徴
OLED(有機EL:Organic Light Emitting Diode)
OLEDは、次世代ディスプレイとして注目されている自発光型表示デバイスです。
電流を流すことで有機材料自体が光を発するディスプレイ技術を用いています。この構造により、従来の液晶ディスプレイ(LCD)のようなバックライトを必要とせず、ディスプレイを非常に薄型かつ軽量に設計することが可能です。
最大の特長は、極めて高いコントラスト比を実現できる点です。黒を表示する際にはピクセルを完全に消灯できるため、「本当の黒」を表現でき、映像の奥行きや立体感が際立ちます。
また、OLEDは視野角が非常に広く、斜めから見ても色味や明るさの変化が少ないため、どの角度から見ても美しい表示を維持できます。
STN LCD(Super Twisted Nematic Liquid Crystal Display)
STN LCDは、液晶分子を200度以上ねじることで、電圧による光の透過を制御する液晶表示技術の一種です。
TN(ツイステッド・ネマチック)方式を改良したもので、より多くの表示情報を可能にし、複数桁の文字や簡易的なグラフィック表示にも対応できます。
最大の特長は、非常に低い消費電力です。静止画像を表示している間はほとんど電力を必要とせず、電池駆動の機器や長時間動作が求められる装置に適しています。
また、構造がシンプルで製造コストが抑えられるため、低価格で大量生産が可能です。
VFD(蛍光表示管:Vacuum Fluorescent Display)
VFDは、真空中で電子を飛ばし、それを蛍光体に衝突させて発光させる自発光型の表示デバイスです。
構造的には、真空管技術に基づいており、ディスプレイの内部にはフィラメント(カソード)・グリッド・アノード(蛍光体)が組み込まれています。これらを制御することで、蛍光体が発光し、数字や文字、記号などを明るく表示します。
最大の特長は、高輝度と高い視認性です。VFDは非常に明るく、日中の強い光の下でもはっきりと表示を視認することができ、さらに暗所でも鮮やかに光るため、環境光の影響を受けにくいという利点があります。
また、応答速度が非常に速く、点滅やスクロールといった動きのある表示にも柔軟に対応できるため、リアルタイム性が求められる場面に適しています。
有機EL(OLED)・STN LCD・VFDの違い
それぞれの違いを視野角・応答速度・厚みの観点から比較します。
視野角
OLED
自発光型で、各画素が独立して光を放つため、視野角は非常に広く、ほぼ180度まで鮮明に表示を確認できます。色変化や明るさの劣化もほとんどありません。
STN LCD
液晶の光学特性上、視野角が狭いという欠点があります。特に斜めから見るとコントラストが低下したり、黒と白が反転して見えることがあります。
VFD
自発光型でありながら、構造上の制約から視野角は比較的広いが、OLEDほどではありません。特定の角度では明るさやコントラストが若干変化する場合もあります。
応答速度
OLED
非常に高速な応答性能を持ち、マイクロ秒単位で画素のオン・オフが可能なので、高速動画やVRなどにも適しています。
STN LCD
応答速度が遅く、ミリ秒単位以上の遅延が発生します。そのため、動画やアニメーション表示には不向きです。
VFD
非常に高速な応答性能を持っており、リアルタイム表示や点滅、スクロール表示などにも強く、インタラクティブな用途に適しています。
厚み
※WINSTAR社製品の比較
OLED
各層がナノメートル単位の薄さのため、極めて薄型に設計可能です。さらに、フレキシブル基板上に実装できるため、曲げたり折ったりするディスプレイにも対応できます。
STN LCD
バックライトや反射板が必要なため、OLEDよりはやや厚くなります。ただし、構造は比較的単純で、一般的な液晶の中では薄型の部類に入ります。
VFD
真空管構造を持つため、ディスプレイ厚は他方式に比べて厚めであり、薄型化には限界があります。携帯機器向きではなく、据置型の製品に使われることが多いです。
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資料では、1988年に創立された台湾のディスプレイメーカー「WINSTAR Display」のディスプレイ性能を以下の項目で比較しています。
・重量
・厚さ
・視野角
・コントラスト
・ドットギャップ
・消費電力
・動作温度
・駆動電圧
・ライフタイム
・フォント
これらの違いを踏まえ、最適なディスプレイ選定にお役立てください。