雑魚から成魚になる方法
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実は直近一か月、ほとんど海外にいた。今カナダのモントリオールからの帰り便でこの文章を書いている。最初に行ったのは2016年、今回は2回目である。当時私はモントリオール本社の外資系企業に勤めており、29歳だった。日本代表として呼んでもらい、カナダはもちろん、イギリス、中国、韓国、台湾、シンガポールなどの同僚と楽しく、そして時に刺激的なディスカッションをした。というのは嘘で、めちゃくちゃ必死だった。英語力は今とは比べ物にならないくらい低く、おまけに英語の種類もカナダのガチネイティブ、ブリティッシュイングリッシュ、シングリッシュ(シンガポールのイングリッシュ)。ついていくだけでやっとだった。というか多分ついていけてなかったと思う笑。
今回私は立場が変わり、トナリズムの代表として半導体関連のビジネスの話をしに行った。そして当時の私の組織の一番上のボス、その他ボスたちと非常に楽しくて貴重な時間を過ごした。今度は嘘じゃないっす。(桜木花道)。私は会社員の時からその2人に目をかけてもらっていたが、今回は完全にビジネス相手として行っているので、当時とはコミュニケーションの種類が変わった。もう彼らの部下ではないからね。
予想はしていたが、当時とは全てが違った。今思うと申し訳ないが、当時はまだまだゲスト気分だった。モントリオールだぜ、メイプルシロップ、カナディアンクラブ、ヒャッハー!みたいな。もちろんトレーニングには真剣に臨んだし、その後に出張から学んだことを使って結果も出した。でもやっぱり今思うとゲスト気分だった。
当時、各国の代表からボスにプレゼンをすることになっていた。私も一生懸命資料を作った。でも、私が発表する機会はなかった。なぜならイギリスや中国のビジネスが大きく、そちらに大きく時間が割かれてしまったからだ。顔には出さなかったが、正直私は不貞腐れた。でも今なら彼らの気持ちは分かる。マネジメントとしては、インパクトが大きいリージョンに時間をかけるのは当然のことだ。
今回も私はもちろん資料を準備していった。(社員が素晴らしいものを作ってくれた)。でも最初からそれらを使ってプレゼンをする気はなかった。なぜなら話したいことは全て頭の中に入っているからだ。そしてそれらを話した。彼らは目の色を変えて、他の部署のCorporate VP(日本でいうと役員)との会議を設定してくれた。色んな担当者がどんどん私を訪ねてきて、即会議になり、ずっとディスカッションした。当時とは別人のように、私は全く怯まず冷静に、時に情熱的に自分たちができることを説明した。ちなみに彼らは今世界一の半導体商社、当社はたった18名である。
すぐにビジネスが始まるかは正直分からないが、自分が出来ることは全てやってきた。そして他のお客様候補とも商談をしてきて、十分な手応えはあった。
当時私は空港からホテルに行くのにも苦労した。というか違うホテルに行ってしまい、めちゃくちゃ焦った。なんて説明したらいいかもあまり分からなかったし。Uberが超便利なのもあるが、今回は全部自分で調べてどこにでも行けた。
当時仕事とは別に、強烈に覚えていることが二つある。一つはアジアチームでファミレスに行った時、とある国のマネージャーがウェイトレスに差別されたと怒っていたこと。もう一つはナイトクラブに連れていってもらった時、私がトイレに行ったら屈強な外国人にチップを要求されたこと(手を洗うところにいて、勝手に手にハンドソープをかけてくるパターン)。当時の私は雑魚だったので、ビビって10ドルも払ってしまった。反省。
今回はモン•ロワイヤルまで8km走り、ノートルダム聖堂で祈り、マギル大学を散策してインド人と友達になり、毎朝ホテルのプールで泳ぎ、初対面のビジネスパートナーを爆笑させてきた。あと、トイレが突然溢れてきて床中水浸しになったが、よく行く南米のガイアナで耐性が出来ており、余裕だった笑。もちろん部屋を変えてもらった。
元ボスとは、昔では考えられないほど深い話をした。私は彼らについて何も知らなかった。彼らが移民であること、どこに住んでいたのか?なぜカナダを選んだのか?マネジメントで気を付けていることは?リタイアしたらどこに住みたいのか?食べ物は何が好きなのか?趣味は何か?そして、人生で何を大切に思っているのか。
29歳の私は聞こうとも知ろうともしなかった。弱かった。雑魚だった。当事者なのにゲスト気分だった。自分がプレゼンの機会を失っただけで子供のように不貞腐れていた。食事をする時にIs it good? と聞かれて、いつも私はIt’s very good. しか言わないので、You always say it’s very good haha. と言われた。悪気はなかったと思うけど、やっばり悔しかった。
お恥ずかしい話をしてしまった。だけど彼らに言われたのだ。Yuyaのチームなんだから、Yuyaのやりたいようにやればいいじゃん!と。そうだよな。と思った。結局我々のような小さな組織は、私が本当に思っていることを発信し、そのビジョンに心から賛同する社員のみを集めないと一瞬で潰れてしまうのだ。当時彼らは私に高いレベルを求めてきたけど、私も社員にそうしようと改めて思った。絶対にその方が社員のためになるし、いつかは分かってくれると信じている。今の私のように。
話は変わって差別についてはよくSNSで取り沙汰される。今回確信したが、以前の私は英語が話せなかったので、怪訝な顔をされていただけだろう。ここ一か月ほぼ海外にいたが、一度も差別されたと感じることはなかった。結局、若い頃の私は努力しない自分を棚に上げた他責野郎だったのだ。
カナダは移民が多い。ダイバーシティだ。みんな素敵で、みんな優しかった。自分が変わるんだと決意すれば、世界はいつだって優しいのだ。
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