自分の常識をぶち壊す方法とメリット
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私は日本が好きだ。安全で、清潔で、食事が美味しくて、電車は時間通りに来て、13時に行きますと言った人は本当に13時に来る。日本人の皆さんにとって、こんなことは常識だと思う。しかし、実は日本のような国は圧倒的マイノリティ、いうなれば奇跡である。
8月後半から南米投資を手がけるリサークレッジという会社の仕事で2週間、南米のチリとガイアナ(石油が見つかって世界トップクラスにGDPが伸びている国)へ行った。もう南米出張は三度目になるが、改めて新鮮な気持ちでこの出張を振り返りたい。
■フライト
・CAが「他の人と席を変わってほしい。後で説明するからちょっと待って」と言ったきり11時間来ずにフライト終了。
・隣の席の女性が前の座席の頭の部分まで足を伸ばして寝る。
・隣の席のおばあちゃんが突然ゴスペルを歌い出し、30分歌い続ける。なお同乗者のおじいちゃんはノーコメント。
■ホテル
・WiFiつながらない。クレームを入れるとめっちゃいい部屋に変えてくれる(ラッキー)
・お湯出ない。頑張ってやってみるとめちゃくちゃ熱い。水か熱湯の二択。(結果、水を選ぶ)
・飲料水が濁っているのでウエイトレスに尋ねると「It’s normal」(嘘つけ笑)
・禁煙の店内で余裕で喫煙。しかし誰も注意しない。(気にしていない)
・House keeperにトイレットペーパーを頼んでも永遠に来ない。マジギレしたら5分で来る。
■街
・コンビニ、ジム、吉野家は当然ない。
・クリーニングに出したら、3分の1しか返ってこない。再度行くと「ワリィ。違う洗濯機で洗ったんだよなHahaha. By the way, I like you style, bro!(ところでお前の恰好イカしてるな)」
・野生の馬が歩いている横をテスラが走る。
■ビジネス
・「11時に行きます」は、「何もなければ11時30分くらいに着くと思う、しらんけど」
・商談場所はオフィスもあるが、カフェ、クルマ、時に野外。ちなみにガイアナではアマゾンでも商談した。
・当然のように昼からビールを飲んでその後会社に戻る。が、戻らない人もいる笑。
・社員と話してくるから少しだけクルマで待っててね、で1時間経過。
・会議後、ちょっと疲れたからアマゾン行こうぜ。すぐだからクルマ乗れよ。と言われて2時間。
皆さん、どうでしょうか?耐えられますか?笑。私は三回目なのでもう完全に慣れたが、おそらく面食らう人は多いはずだ。でも不思議なもので、南米にいると逆に日本の不自然さが浮かび上がってくる。例えば店員の態度はどうであろうか?基本的に南米の店員はめちゃくちゃ適当である。ガイアナのカジノへ行ったとき、受付の女性と話した。最初は「パスポート見せてね」と言っていたが、途中から「あなた何やってんの?」と聞かれ、「トラックを使って砂を運んだり、道を作ったりしてるよ」と答えると「いいね。私を雇ってくれる?給料いくら?」。人は足りているので適当にごまかすと「いつ日本帰るの?私も一緒に連れて帰ってくれる?」。といたずらっぽく笑う。楽しい。全ての会話が映画のようだ。
日本の店員がそんなことをしたら、上司に怒られるだろう。顔に微笑みをたたえているが、ほとんどの場合ビジネススマイルである。果たして、適当なのはどっちだろうか?
ビジネスも握手とハグから始まる。相手が女性の場合はお互いの頬をくっつけるキスをする。そしてとにかく話す。「お世話になっております。今回お伺いした要件はですね…」なんてことは言わない。とりあえずWhat’s up bro!である。商談後はパートナーの家族を交えて食事。これも日本はあまりないけど、めちゃくちゃいい習慣だと思う。とにかく私的な、ビジネスライクではなく素な、いうなれば裸の自分をさらけ出すという意識がハンパなくある。そして、金があってもbroじゃなければリスペクトされないし、商売もしてくれない。だからこちらも裸になって超アホになる。そこで生まれた絆はめっちゃ強い。
ネットスラングでいうところの出羽守みたいで感じが悪いな、と我ながら思う。が、日本人をディスりたいわけでは全くなく、もう少し本当の自分で生きた方がいいんじゃないか?と言いたい。お世話になっておりますも何卒よろしくお願い申し上げます、もいらんじゃん。江戸時代じゃないんだから。真夏にスーツ着なくていいじゃん。嘘の微笑みをたたえなくていい。本当に自分のやりたい仕事をやればいいし、嫌いな奴には嫌いだと、好きな人には好きだと言えばいいじゃん。
私がトナリズムを起業したきっかけはいくつかあるが、平たく言えば自分が理想だと思うやり方で仕事がしたかった。戦国武将でいえば私は織田信長と考え方が似ていて、本質的な意味を伴わない慣習や儀式を憎悪している。その時間を「お客様のために何ができるのか?何を解決できるのか?」に使った方が、絶対に価値提供できると昔も今も信じている。だって俺、ガイアナのカジノの店員の方が好きだし、また行きたいと思うもん。彼女は本質的な仕事をしている。私はまだそこまではいけていないけど、自分を信頼してくれたお客様、パートナー、社員、そして家族のおかげでいくつかの事業は成り立ち、8年目を迎えることができた。
トナリズムグループのリサークレッジは「海外事業を通して大切な人のトナリにいられる時間を増やす」がビジョンだ。おかげさまで三期目にして経営は順調である。下記の方を募集しているので、興味がある方は私へDMか、リサークレッジのHPから、自己紹介を添えてお問い合わせください。選考通過者にはご連絡をさせていただきます。
① 海外投資の資金調達ができる方(事業責任者クラス。デット、エクイティ、その他資金調達方法を熟知しており、自力で実行までできる方)
② 海外新規事業開発ができる方(経験者のみ)
③ 南米投資に興味がある投資家/チリ・ガイアナ事業で協業されたい企業(社会的意義のある事業であり、しかも儲かります。三方よし。南米は競合も少ないのでおすすめ)
上記以外でも「我こそは」という人がいればぜひご連絡ください。俺たちと一緒に常識をぶっ壊して、新しい世界を創ろうぜ。