「楽しいこと」の見つけ方
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「最近楽しいことないな。何か楽しいことないかな?」という言葉は古今東西で聞かれるが、私はそう思ったことはない。楽しいことというのは、ある程度努力して、自ら作り出すものだと思っている。というわけで、二週間南米に行ってきた。今NYからの帰り便でこの文章を書いている。
トナリズムグループにリサークレッジという会社があり、日系ペルー人の社員が責任者を務めている。彼は11歳までペルーにいたのでスペイン語が堪能で、他には日本語、英語も話せるトリリンガルである。南米文化も熟知しているので、とても頼りになる。今回はチリとガイアナへ、彼と一緒に行ってきた。私はガイアナは三回目、チリは初めての渡航であった。
チリでは食品の三国間貿易を行っている。小麦粉や米を海外から仕入れ、チリに売る。というビジネスモデルだ。ガイアナでは物流事業。といってもガイアナって知ってますか?南米一貧しい国である。…というのは少し前までのことで、最近石油が発見された結果、今では世界トップクラスにGDPが伸びている国だ。ここでトラックを買い、アスファルトや砂などを運ぶ物流事業を手がけている。
チリの目的地イキケまで、トランジット(乗り換え)を含めて32時間かかった。日本→LA→サンティアゴ→イキケということで、途中で時差も変わり、到着する時には訳が分からない感じになる笑。一方でこの道中でも楽しいことがたくさんあった。たとえばLAの空港で水、カフェラテ、クロワッサンを買った。決して美味くはない。いくらだと思いますか?3,400円(23ドル)である。やっぱ日本しか勝たん、などと思う。この時点で学びがあって楽しい。
次にLAからサンティアゴに向かう飛行機に乗った瞬間、CAから「この座席はあなた一人?」と聞かれる。「うん。なんで?」と答えると、「ちょっと席を変わってほしいのよ」「え?誰と?なんで?」と答えると、「ちょっと待っててね」とどこかへ行かれる。11時間後、そのままフライトは終了した。いやいや、なんでやねん笑。日本ではありえない。これもまた楽しい。
チリに着くと、空港職員の腕に「心臓を捧げよ」というタトゥーが入っていた。我が国が誇る漫画、進撃の巨人のセリフである。「ボニート(かっこいいね)」と言ったら、嬉しそうに笑っていた。ポケモンのピクシーのタトゥーを入れている女性もいた。日本の漫画は流行っているんだな、などと思う。これも楽しい。
社員もこの文章を読んでいるので、もちろん仕事をちゃんとしている前提で聞いてほしいが(笑)、お休みの日にはビジネスパートナーの家族と食事、突然パラグライダーを予約される(男性陣は私以外ビビッて拒否。私は嬉々としてダイブ笑。最高だった。)、韓国料理屋なのに看板が「寿司」、英語圏のガイアナなのに、中華系のホテルに泊まったので英語が一切通じない、などもう全てが面白い。そして平日は朝9時から夜11時までずっと一緒にいて、がっつり仕事の話もする。私も体力はある方だが、やっぱ外国人は体力がすげえ。負けてらんないな、と刺激をもらう。これも楽しい。
「好奇心も老化する」というのが私の持論だ。子供の頃は何でも楽しい。朝起きてパンが美味ければ楽しい、友達と学校に行くときにおしゃべりするのも楽しい、休み時間のドッチボール、テストで100点、運動会などなど。でもそれはいつの日か当たり前になり、就職したら会社と家の往復で代わり映えのない毎日になってしまう。私はそんな生活に全力で反対する。だから南米に行くのだ。
リサークレッジは2023年2月に設立した。最初は中古車輸出事業を手がけていたが、諸事情により撤退した。一方ただでは転ばず、中古車輸出の顧客からご縁をいただき、先述の事業を起こすことができた。二期目で既に黒字化し、今期も成長させることができそうだ。
リサークレッジはトナリズムグループであり、トナリズムのビジョンは「大切な人のトナリにいられる時間を増やす」である。チリは食料自給率が低いので、我々が輸出する食品が数多く届けば、それだけ家族や友人との食事が楽しくなり、団らんの時間を増やすことができる。ガイアナはまだ道が舗装されていないので通行が大変だが、我々が安全な道を作れば、早く帰ってまだ起きている子供と遊ぶことができる。
コロナ禍に半導体サプライチェーンが崩れたことでトナリズムにご注文が殺到し、2年間で74億円の半導体を販売した。社員数も少なかったので、正直な話、そのまま小さくゆっくりとその事業のみをやっていく選択肢もあった。
でも、私はそれを拒否して中古車輸出事業を始めた。これも丈夫なクルマが途上国に渡れば、家族や友人と過ごす時間が増えるだろう、と思ったからである。結局私の力不足で撤退したが、そのチャレンジのおかげで今の事業がある。
歩き出さないと、何もつかめない。そして小さくても何かがつかめれば、毎日はめちゃくちゃ楽しくなっていく。だから今日も私たちは進む。
リサークレッジは「海外事業を通して大切な人のトナリにいられる時間を増やす」がビジョンだ。おかげさまで三期目にして経営は順調である。下記の方を募集しているので、興味がある方は私へDMか、リサークレッジのHPから、自己紹介を添えてお問い合わせください。選考通過者にはご連絡をさせていただきます。
① 海外投資の資金調達ができる方(事業責任者クラス。デット、エクイティ、その他資金調達方法を熟知しており、自力で実行までできる方)。
② 海外新規事業開発ができる方(経験者のみ)
③ 南米投資に興味がある投資家/チリ・ガイアナ事業で協業されたい企業(社会的意義のある事業であり、しかも儲かります。三方よし。南米は競合も少ないのでおすすめ)
上記以外でも「我こそは」という方がいればぜひご連絡ください。それでは今日も「楽しいこと」をやっていこうか。
※サムネ写真はガイアナのパートナーと。