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天職の見つけ方

  • その他
公開日:2025.02.19

「天職の見つけ方」について書いてみようと思います。その前に、「8.5万時間」と聞いて、どういうイメージを持ちますか?一般論としては「多いなあ」と思うのではないでしょうか。実はこれは日本人が一生で働く時間です。22歳から60歳まで、平均労働時間9.1時間、平均労働日数245日(年間休日120日)で計算しています。2020年の国勢調査によると、日本人の最終学歴の割合は中卒13.1%、高卒44.2%、短大・高専卒16.2%、大卒・大学院卒25.5%なので、大学に行っていない人たちはさらに多い時間を仕事に費やすことになります。

 

人生80年だとすると、70万800時間、労働時間8.5万時間、人生の12%は働いています。社会人になってからだと、さらにその割合は増します。前提が長くなりましたが、我々は非常に長い時間を仕事に費やしていることが分かるのではないでしょうか。

 

なぜ唐突にこんな計算をし始めたかというと、先日DMで「周りが就活をしているが、自分のやりたいことが分からない、どうすれば良いですか?」というご相談をいただいたからです。改めて労働時間の長さを知って、そりゃあ悩むよなあと思いました。

 

私自身は、愛知県の大学を卒業しています。しかし当時はプロのミュージシャンになりたかったので、まともに就活をしませんでした。つまり一生懸命就活をしている学生に、偉そうに語る資格はないということです笑。一方でプロのミュージシャンにはなれず、運良く日系大企業→外資系企業→起業して8期目と何とかやれているので、私なりに「天職の見つけ方」を考えてみようと思います。

 

と言いながらも私はひねくれているので、そもそも天職を見つける必要があるのか?という前提から疑った方がいいと思っています。冒頭に書いた通り、仕事は人生の12%です。もちろん多いんですが、88%は仕事以外です。たとえば私のように楽器を演奏したり、作曲したりが好きであれば、早く帰れて休みが多い仕事を選び、一生趣味で音楽をやる。というのも素敵な人生だと思います。

 

一方で世の中は、「自己分析して自分に合う会社を見つけよう」「やりがいのある仕事をしよう」「やりたいことで生きていけ」と煽ってきます。就活支援や転職斡旋もビジネスなので、ある程度は仕方ないでしょう。

 

私の話に戻ります。私は元々アーティスト気質(特に学生時は重度の厨二病)なので、サラリーマンには死んでもなりたくないと思っていました。「自己分析?くだらねえ。自分のことなんて一生分かるわけねえだろ。分からないからたくさんの音楽、文学、映画など、魂を揺るがす芸術が生まれてきたんだよ。分かる?」と思っていました。言語化すると痛いです。しかし、今考えてみても、同じことを思います。

 

自分のことなんて、一生分からないのです。特に学生の頃は働いた経験がない人がほとんどなので、自分に向いた仕事なんて分かるはずがないのです。

 

野心がある人は給与で会社を選びますが、適性が無い人は即潰れます。自分の趣味に似た会社を選ぶ人も多いです。例えば小説が好きなら編集者や本屋さんなど。しかし気を付けないといけないのは、自分は小説家になれるわけではないということです。好きであればあるほど、その現実を知って辛くなる人も多いです。

 

その結論だとバッドエンドなので、ちゃんとハッピーエンドにします。「天職選び」のとびきりのアドバイスをします。

 

「この人と働きたい、この人みたいになりたい」と思える人が会社にいるか?そしてそういうカルチャーは会社のビジョンによって作られます。つまり、自分の人生観に近いビジョンを持つ会社が正解です。

 

この観点で選ぶと間違いないです。

 

私が経営するトナリズムグループは、「大切な人のトナリにいられる時間を増やす」というビジョンを持っています。このビジョンには色んな意味があります。例えば当社が提案する半導体ソリューションによって世の中を効率化できれば、その分家に早く帰れる人が増えます。そしてその人は大切な家族と過ごす時間が増えます。また、社員同士も「この人のトナリで働けて嬉しいな」と思えるようなカルチャーにしたいと思っています。

 

お金やスキルアップも大切ですが、やはり会社はコミュニティであり、人間は社会的な生き物で、一人では生きていけない。だからこそ、「この人と働きたいな」という視点を再評価すべきでは?なんてことを最近思います。

 

皆さんが、毎日楽しくイキイキと、そして自分らしく働ける会社を見つけられますように。

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