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無駄の向こう側

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公開日:2024.11.25

コスパ・タイパという言葉が市民権を得た昨今、とにかく無駄を排除して効率的に生きることが良しとされている気がします。果たしてこの風潮は正しいのでしょうか?私は正しくもあり、間違いでもあると思っています。

 

たとえばルーティンワークのような仕事においては、無駄は出来る限り排除すべきと考えます。見積回答や契約書を毎回イチから書くのは愚の骨頂であり、できる限りすべてをテンプレ化して脳のMPを減らさないようにすべきです。(MPというのはロールプレイングゲームにおける魔法を使える能力のこと。)

 

一方で、いわゆるクリエイティブな仕事においては間違いなく無駄が必要です。たとえば新規事業を創出する際に立ち上げメンバーでディスカッションをしますが、ある意味決まったアイディア以外は全て無駄といえます。しかしその無駄があってこその決定なので、無駄と見せかけて無駄ではなかったということになります。

 

人生においても、多感な時期に無駄をやりまくることは非常に重要だと考えています。私自身、紆余曲折を経て31歳でトナリズムを起業して半導体商社の経営者になっていますが、18歳の頃にその未来を想定していたかというと、していません。18歳の頃の私は「とにかくクリエイティブな仕事に就いてビッグになりたい」と思っていました笑。今思うと当時の「クリエイティブな仕事」の解像度が非常に低いのですが。(ビッグに関しては言わずもがなです。)

 

こじらせていた18歳の私は、とにかく名作と呼ばれる小説、映画、音楽をたくさん吸収しました。自分でバンドも組み、オリジナル曲を作り、ライブやレコーディングも数えきれないくらいやりました。しかしその活動は無駄だったのでしょうか?いえ、決して無駄ではありません。

 

私はギターボーカルで作詞・作曲もしていたので、自分の音楽をさらに良く表現してくれるメンバーを集める必要がありました。まずは大学の友達と始めましたが、彼は怠惰で練習に全然来なくなったので、クビにして雑誌やネットでメンバーを集めました。何度もセッションや募集要項のアップデートをしながら、優秀なメンバーを集めていきます。これはまさに今会社経営をして優秀な社員を集めるプロセスに似ています。

 

そして初期メンバーをクビにしたのも、単純に彼がダメだっただけではなく、最初にどういうバンドを目指すのか明確に伝えていなかった私の責任です。これも今当社の「半導体ソリューションで世界を進化させ、大切な人の「トナリ」にいられる時間を増やす」というビジョンを明確に定義することにつながり、結果的に方向性が同じ社員を集めるのに役立っています。バンドが解散する二大理由の一つが「方向性の違い」ですが、ビジョンを共有することで防げるのではないでしょうか。ちなみにもう一つの理由は秘密です笑

 

また、オリジナル曲もボツを含めると100曲以上作っています。つまり100曲以上作詞したということです。元から文章を書くのは好きでしたが、今年SNSを始めてから割とすぐにフォロワーが増えてくれたのは、自分の感情を言葉にするのに慣れていたからというのもあるでしょう。もちろんこれで満足はしておらず、来年の目標は総フォロワー10万人を突破し、半導体業界で日本一有名になることです。そうすればより我々トナリズムを認知してもらうことができ、商品も売れ、優秀な人材を採用でき、さらにビジョンの実現に近づくからです。

 

月並みですが、真剣に打ち込んだことは絶対に無駄にはならない、という結論になるのかな。ではまた!

 

※サムネはZepp Nagoyaでライブしたとき

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